· 

びよりインタビュー第4回  みんなが笑顔になる社会をめざして

びよりインタビュー 第4回

みんなが笑顔になる社会をめざして

しあわせつむぎ 髙野 幸子(たかの さちこ)さん

 

「カフェといろいろ びより」のスタッフが、当店にかかわる人たちのインタビューを不定期でお届けしています。

第4回目は、国分寺、国立、小平で活動する「しあわせつむぎ」の髙野幸子さんにご登場いただきます。髙野さんは、びよりで毎月ベビーマッサージクラスを開催しています。クラスはたいへん好評で、遠方から参加される方もいらっしゃいます。でも、髙野さんの活動は、それだけではないようです。

スタッフ

髙野さんは、ベビーマッサージや親子サインなど、親子に向けた活動をしていらっしゃいます。私の勝手な想像ですが、前は学校か幼稚園の先生だったのかしらと思っているのですが。

 

髙野さん

よく言われます。先生になることは小さい頃からの夢で、幼稚園と小学校の教員免許も取りました。でも、子どもたちの前に立つのはもっと社会経験を積んでからの方がいいと思い、大学卒業後は一般企業で働き始めました。会社員時代は様々な経験ができ、やりがいもありましたが、ちょっとがんばりすぎたかなと思います。会社員をやめてからは、オーストラリアで現地ガイドをしていた時期もあります。その経験から帰国後、結婚してからも、添乗員として働いていました。

ベビーマッサージの様子

スタッフ

親子向けの活動を始めたきっかけは何だったんでしょう。

 

髙野さん

子どもを産んだ後、知り合った親子たちと公共施設を借りて、月2回ほど交流していました。お弁当を食べながら、ただおしゃべりをするのがほとんどでしたが、時々私がふれあい遊びを紹介したり、看護師さんからお話しを聞く会を開催したりして、気づけば30組以上の親子が集まる場となっていました。

娘が赤ちゃんの時、本当によく泣く子だったんです。おっぱいも、おむつも、何かお世話しようとするだけで、いつも大きな声で泣いている。そこで、「おっぱい飲む?」「おむつ替えるよー」などと声をかけながら、ジェスチャーを付けたり、おむつを見せるようにしたら、だんだん娘が泣かなくなってきました。

何をされるかが理解できれば、赤ちゃんも安心するんだなぁって実感しました。その頃、「サイン育児」という方法を知り、学んだり試したりしていたら、交流していたお母さんたちが「あなたから習いたい」と言ってくださって。それがきっかけで、サインクラスを始めることになりました。


スタッフ

学校の先生にはならなくても、子どもへの興味は変わらないんですね。

 

髙野さん

忙しかった会社員時代も、週末になると保育園や子ども会のボランティアをしていたくらいでしたから、子どもと過ごすのは好きですね。

それから、お母さんたちが少しでも楽になるようにという思いもあります。子どもが好きな私ですら、実際に子育てをしてみたら大変なことがたくさんあったので、もっと大変な思いをしているお母さんたちもいるかもしれないと思って。自分が知っていることや経験をシェアすることで、少しでもお母さんたちが楽になれたらいいなと。

 

スタッフ

サインのクラスを始めた頃はまだ国分寺にお住まいじゃなかったんですよね。

 

 

髙野さん

はい。でも、国分寺に引っ越すことは決まっていて、引っ越したら、クラスも終わりにしようと思っていたんです。ところが、継続してほしいというリクエストをいただいて、国分寺から通いながら、トータルで2年半やりました。

 

スタッフ

次は場所を国分寺周辺に変えて。

 

髙野さん

2011年から親子サインクラス、娘が入園した2013年に、ベビーマッサージクラスを始めました。今は、ベビーマッサージや親子サインのクラス、勇気づけ講座を中心に活動しています。

 

スタッフ

勇気づけ講座の対象は、子どもではなく大人ですね。

 

髙野さん

ベビーマッサージや親子サインクラスにご参加後も、お母さんたちから様々な悩みやご相談をいただきます。

どんなに優れた子育て法を知っていても、結局はお母さん自身の軸が整っていないといつまでたっても子育ての悩みは消えません。勇気づけ講座では、自分を本気で変えたいと思っている方に、私も全力でお手伝いさせていただいています。

 

スタッフ

やはりそこも子どもにつながっているんでしょうか。

髙野さん

お母さんの気持ちは、子どもに影響しますから。

また子育てでは、子どもの成長や発達の過程を知ることは、とても大切だと思っています。

お母さんたちが必要なことを知ることで、一見不安に思える子どもの行動も安心して見守れるようになり、結果的に子どもも過ごしやすくなります。

「しあわせつむぎ」のクラスには、小学校や幼稚園の先生、保育士、看護師をされている方が多く参加してくださいます。その方々が職場に戻られた時に、知っていることを活かすことができて、そのことが学校など現場で出会う子どもたちの幸せにつながったらうれしく思います。こういったつながりを通して、少しでも、自分のめざす社会に向けて活動していけたらと思っています。

 

スタッフ

社会がどんなふうになったらいいと思っていますか。

 

髙野さん

みんなが笑顔でいられる社会です。自分の子どもだけではなく、子どもも年輩の方も、みんなで一緒に育っていくような社会。そのためには、コミュニティに対する信頼や、信頼できる大人に子どもが出会えることも必要だと思います。

大きな目標を掲げているようで恥ずかしいのですが、どうしても心からの願いというと、それしか出てこなくて。

高野さん


びよりで開催された「憲法のおはなし会」

スタッフ

昨年から「憲法のおはなし会」も主催されていますが、そういう思いがあったんですね。

 

髙野さん

憲法も日本や子どもたちの未来にかかわる大切なことだと思うのですが、こういった情報に疎くて。

「しあわせつむぎ」の参加者から声をかけていただいたのをきっかけに、私のように普段なかなか政治に目が向かない方でも気軽に学べる場があったらと思い、開催しています。

 

スタッフ

「しあわせつむぎ」の活動によって、いろいろなつながりができていますね。びよりの運営母体は「NPO法人ツナグバヅクリ」というだけあって、そうしたつながりができていることはびよりとしてもうれしく思います。

 

髙野さん

私も、「ツナグバヅクリ」という名称から、世代間交流ができそうな場所かもしれないと惹かれて、びよりを見に行ったんです。実際に、たまたま隣り合わせたご婦人が、赤ちゃんをあやしていることもありますしね。

私、いつか、赤ちゃんもおじいちゃんおばあちゃんも、自由に来られるような場をつくって、自分もそこでおいしいごはんを食べる、なんてことをしたいと思っていて。おいしいごはんは、私の中では、重要なポイントです(笑)。

 

スタッフ

びよりでは日替わり店主さんたちが、日々おいしいごはんをつくってくれているので、髙野さんの条件に適ってよかったです(笑)。

今日はありがとうございました。

 


しあわせつむぎホームページ:https://shiawasetsumugi.jimdo.com/

しあわせつむぎブログ:https://ameblo.jp/happy-smile-babies/

 

〈取材後記〉

お話をうかがって、本当に子ども たちの未来のために社会をよくしていきたいという思いが伝わってきました。個人の活動から人がつながり、笑顔あふれる社会をつくっていく。びよりも微力ながら、そうした活動をサポートできるような場づくりをしていきたいと、取材を終えて思ったのでした。 (2018.3)